2011年9月27日

ことばの消しゴム



子供の日本語学校の宿題に

こんな素敵な詩がありました。

私は始めて見るものでしたが

以前朝日新聞の紙面でも紹介された

事があるそうです。 





”なかのひろ”さんの「とうさんのラブレター」 (銀の鈴社)
という詩集に書かれている「ことばの消しゴム」


≪ 言葉の消しゴム ≫   なかのひろ


えんぴつで かいた字は
けしゴムで きえる


こくばんに かいた絵も
こくばんふきで けせる


口からでてしまった ことばは
けす けしゴムないんだね

とりだせないんだね
きみの耳にささった
ぼくのことば


わすれられないよ
ぼくのむねにささった
きみの目


ことばけす
けしゴム あったらなあ





この詩を朗読するのが宿題なのですが、うちの長男も子供なりにこの詩の
意味を感じ取っていました・・・、思い当たることがあるのでしょう。

小さな言葉でも大きな癒しの力になりますが、使い方を間違えると武器にもなります。
目に見えない武器は時として相手に深い傷を負わすことにもなります。
そしてそれが厄介なのは、言葉を発した本人がそれに気が付いていない事が多い
からです。

わざとしたつもりはなくとも、一度発せられた言葉は消せません。
だから言葉は正しく大切に使いたい・・・、と同時にもし間違って自分に向けられた
言葉が心に刺さってしまったら、それを消してあげる心の消しゴムを持っていたいと
思います。 私も間違いを犯してしまう人間として、相手の言葉を消してあげる
消しゴムを持つ事は自分の傷を癒す事にもなるのだと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿